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Channel: りんごの木の下で
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勲章 あとがき

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はー。。
大変自己満足をしております。はい。
ここまで自分の世界を出せた創作は過去になかったかも。。という自己満足。
いやはや、書くのが楽しかった!
前回の「愛の波、罪の海」は客観的にといいますが、少し引いた視線で取り組んでいたのですが、今回は魂を注ぎ込むように、でもつらつらと書くことができました。

この「勲章」と「愛の波、罪の海」それから昨年書き上げた「不実な夜シリーズ」。
この3作を合わせて、「シャルルの心の闇三部作」と銘打てるかと思っています。
原作のシャルルは、パラドクスラストで「幸せにおなり」とマリナを和矢に返します。あれはかっこいい。しびれます。うん十年経っても忘れられない名シーンです。
そこには、かつて恋した女性を忘れられないから永久量の睡眠薬投薬を指示して、バラの中で冬眠しちゃうという、ちょっとサイコ入った繊細すぎる青少年の姿はどこにも見えません。ああ、シャルル、成長したね。。ーーもっともリアル当時は「冬眠」のあまりの綺麗な描写に(谷口先生の華麗なイラストにも)うっとりしてその怖さに気づいてませんでしたが。

シャルルはシリーズ中でもっとも成長したキャラかも。「好きよ」と言ってくれたマリナの幸せを願って、彼女の心の奥底にある本当の思いを無視することなく、彼女のために身を引くことのできる男になった。。そんなシャルルが大好きです。

ですが!
もし、マリナが和矢とお別れして「やっぱりシャルルが好き」と言ってきたら?

「幸せにおなり」と諦めた心が復活できることになったら?

マリナをひとりじめできるようになったら?

その瞬間こそ、カッコ良かったシャルルに、あの冬眠した頃のような繊細かつ危うい青少年さが戻ってくるのではないのかなー。そして、その場合、彼の「マリナへの愛」は、ちょっとした運命のさじ加減で、普通の人がオイオイと思う方向に簡単に向かうのかもしれないなって思いました。

「勲章」ではそんな彼の心の闇を、「マリナロスへの恐怖」という側面にフォーカスして、「偽物を仕立てちゃう」という行動を通して、これでもかと描いてみました。
シャルルやマリナ、それから美女丸や薫たち。そしてソフィア。
ひとりひとりにとっての勲章とは何だろうか。最後にわたし自身にとっての「勲章」とは何か。
そんな問いをずっと自分の心に問いかけながら創作しました。
主役のソフィ、かわいそうです。はっきり言って、シャルルひどい男です。
んー、でも、ソフィも最初からわかってたんだから、惚れちゃったのが悪いってことになるのかなー? でも毎日シャルルに「愛してる」攻撃をされて、惚れない女なんていないですよね。罪なオトコ(涙)


さて、「私」という一人称と、「シャルル」の三人称の組み合わせは、新鮮で書くのが楽しかったです。日本とパリという2つの場所の交互展開は頭の中がぐちゃぐちゃになりかけましたが(笑)必要な情報をどう効果的に見せるかといった枝葉末節や、美女丸や美馬、薫といった原作キャラたちにどんな風に関わってもらうか、二つの国の時系列の流れなど、いっぱい考えることはあり、私なりによいチャレンジができました。特に会話の中身と、和矢の登場については気をくばりました。
「私」が本物のマリナじゃないというヒントは、第一話からずっと、あちこちにちりばめています。よかったら見つけてください。
その他、不自然なところは多々あるかもしれませんが、素人の文章ですので大目にみてください。


ナイス☆と、それからコメントを下さった皆様、ありがとうございました!
趣味でやっていることとはいえ、反応があるとやっぱり嬉しいものです。創作の力になりました。
このあとは、16万ヒットリクエストに着手する予定です。
ひさびさにテーマソングリクエストです。わくわくしています。長短は未定ですが、今度はハートフルなシャルマリ♡ラブストーリーです。よかったらまたご訪問くださいませ。

それでは、今回もおつきあいありがとうございました。
心より感謝を申し上げつつ。



May blessing of God there be richly! 


2016.11.16
by えりさべつ

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