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パラドクス☆インポッシブル 18

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《ご注意》シャルマリ・銀バラ二次創作です。かつ本作品はフィクションです。楽しく読んでください。





シャルルの病室にかかっていた面会謝絶の札は外れていた。
「あれ。おかしいな」
と首を傾げながら、アンドリューがノックして部屋に入る。
「兄さん、ユメミ!」
アンドリューが、押し殺した声で叫んだ。
「大丈夫だったの? ユリウスは?」
中に入ると、ユメミをお姫様抱っこしたレオンハルトの背中が見えた。
「サントス駅の手前で襲撃されていたところを助け出した。ユリウスは果敢にユメミを守ってくれていた。だが、少し負傷したので、今手当を受けさせている。おそらく大丈夫だろう」
アンドリューが息を飲む。
「兄さん……っ」
彼の視線の先を追って、あたしはヒッと叫んでしまった。
レオンハルトの足元には、ポタポタと血の跡が!
ぎゃあ、怪我してる!
「騒がないでくれ。大したことじゃない。前の傷口が少し開いただけだ」
レオンハルトは、顔をほんのわずかしかめながらそういうと、彼は、全員に早く部屋に入るように命じた。
言われた通りにして、ドアを閉めるとようやくホッとしたように、レオンハルトが深呼吸をする。
額にはものすごい脂汗が浮かんでいる。
だだだ、大丈夫かしら……。

ちなみに、シャルルはベッドに横たわったまま。
寝ているのかな。
青白い顔をして、深い二重のまぶたはきっちりととじていた。
たくさんの点滴が、腕には繋がれている。
うっ、こっちも痛そう。

「赤いモルダウはどこだ?」
息をほんのわずか乱したレオンハルトの問いに、アンドリューがすぐに答える。
「診察中だよ。クリームヒルトが付き添っている。内科から順番に回ってCTとか撮影してるんだと思うけど」
「わかった」
皮肉めいた笑みを浮かべながらレオンハルトは、ユメミを抱いたまま、部屋から出て行こうとした。
げ。まだカレルを殺す気なのかしら。
とあたしが思ったその時、きっぱりとした声がベッドの方からあがった。
「待てよ」
驚いて声の上がった方を見ると、シャルルがゆっくりと目を開けるところだった。
よかった、気がついたのねっ。
「カレルなら、すぐにここにくる。待っていればいい。面白い話を聞かせてやる」
その声とともに、廊下の向こうからは足音が聞こえてきて、三度の軽いノックのあとでドアが開かれた。

姿を見せたのは、車椅子に乗せられたカレルと、こわばった表情のクリームヒルト、そして拘置所前でカプセルに入った状態のままお別れしていた兄上!
「兄貴!」
薫が駆け寄ると、兄上は長い黒髪のかかる目を薫に近づけて、端正な口元に人差し指を押し当てた。
「ここは病院だよ、静かに」
その微笑みのなんと甘やかなこと!
薫は不服そうに黙り込んだんだけど、叱られたことが嬉しそうだった、くすっ。
ところで、兄上の他にもあと二人いた。
肩までの艶やかな黒髪と、黒曜石のような黒い瞳がとっても色っぽい絶品美青年と、茶褐色のふわりとした髪と、子犬のような目がキュートな、学園の王子様のようなハンサムボーイ。
あれ、この二人、どこかで会ったような……?
シャルルは兄上を見たあと、その二人に声をかけた。
「美馬、イツキ、ご苦労だったな」
あっ、思い出した!
『愛と哀しみのフーガ』で、アルディ家に来ていた二人よ!
この二人までどうしてここにいるの!?
「調査結果を話してくれ。ここにいる連中にもわかるようにだ」
美馬は、ため息が出るような美しい微笑みを浮かべてうなずいた。

「俺たちはシャルルからの依頼をうけて、ハンガリー共和国の首都ブタペストへ向かった。そこでわかったことは次の二つ。カレル・サヴァの父親はマジャール人で、ハンガリー生まれだったということ。母親の出生は不明。周囲にはボヘミアの出身だと言っていた。二人の出会いは町の市場で、母親が花売りをやっていて、買い物に来た父親が見初めて、恋愛に発展して結婚したようだ。とても仲の良い夫婦だったという証言もある」
言いながら美馬は、一枚の写真を取り出した。
そこに写っていたのは、少し色黒のたくましい男性と、花籠を持った笑顔のかわいい女性。
後ろには石造りの町並みが広がっている。
「これがサヴァ夫妻だ」
つまり、カレルの両親!
あたしは食い入るように二人の顔を見た。
彼らが、数百年に渡るレオンハルトの敵……。
そう思うと、心臓が壊れてしまいそうなほどドキドキした。
「戸籍上、カレルには兄弟姉妹はないが、関わった産婆の証言によると、カレルの生まれる前年、つまり17年前に、母親は女児を出産している。しかし、出産翌日に、母親はこの赤子をプラハへ捨てに行った。モルダウ河の岸辺に何重にも布で包んだ我が子を置いて、ブタペストに戻ったとのことだ」
ええっ?
どうしてそんなことをするの?
あたしが言うと、レオンハルトは、しずかに言った。
「子捨てはめずらしくない」
みんながシンとなった。
日本語で語られる話を、兄上がクリームヒルトに通訳していた。

「父親の死去に伴い、母子はブラティスラバ市に移住。そのあと母親も死に、カレルは父親の友人であるブラティスラバ大学の教授に養子として引き取られた。この教授が、現在、プラハ大学教授兼プラハ城修復事業管理局長コリーン氏だ。だが、コリーン氏がプラハ城教授に就任した時、カレルは彼に従わなかった」
美馬の話が終わらないうちに、アンドリューが声を上げる。
「カレルから聞いたことがある! ママンが亡くなる時に、カレルにプラハに絶対に立ち入るなと遺言を残したんだ。だからカレルは一人でパリのヴァンドーム校に入ったんだ」
美馬はうなずき、話を続ける。
「ちなみにコリーン氏にはエリーゼという一人娘がおり、彼女はカレルに気があるようだ。カレルの方にはその気はないようだがね。おっと、これは余計なことだったね。カレルと養父の関係は極めて良好。ーー俺からは以上だ」
と美馬は腕を組み、その手で顎を支えながら小鳥がさえずるように上品に笑った。

「ありがとう。イツキ、君の番だ」
「了解。待ってました!」
目を輝かせながらイツキが、軽妙にうなずく。
「俺はカレルの学校時代の友達を訪ねたんだ。みな、口を揃えて、彼はとてもいいやつだと言った。学校の成績もいい。けれど、ちょっとわからないところがあるとも言った。仲良くしていても、どこかで一線を引いているような、そんな感じがすると誰もがいった。ちなみに恋人がいたことは一度もないらしい。クラブはアメフト。チームメイトからの信頼も篤い。彼には政治的・宗教的活動の履歴は一切ない。秘密結社との関わりも俺の調べたところではない。良心的な一学生だと思うよ」
「わかった。ありがとう。最後に響谷、あなただ」
兄上はうなずき、美馬に、
「通訳を代わってもらえますか?」
と頼んだ。美馬が快く了承し、クリームヒルトのそばに寄り添うのを見届けてから話し出す。
クリームヒルトは、きつく目を光らせて、部屋の中にいる全員を睨んでいた。
車椅子に座るカレルは目を開けず、額には、百合の跡が依然としてそのままだった。

「僕はプラハ城主のグラナート家を調査した。現在の当主はグーテンロール氏だが、老齢で、ベッドに寝たきりの生活だ。グラナート家が所有している土地、家屋、その他すべての実質上の主権者はただひとりの子供である娘のクリームヒルトに委ねられている。僕はシャルルの指示でグーテンロール氏と面会し、カレルと名乗る赤い刺青のあるブタペスト出身の男性とクリームヒルトが恋に落ちた事実を伝えた。するとグーテンロール氏はひどく驚き、狼狽して、いった。
『実はクリームヒルトは私の子ではない。子供に恵まれなかった私たち夫婦がある日モルダウに川遊びに行くと、そこに布に包まれた赤子がいた。これは神からの授かりものに違いないと思い、自分の子として大切に育てた。17年前だ』」
ちょ、ちょっと待って。
つまり、カレルとクリームヒルトは……
「クリームヒルトを実の娘としてから数年後、一人の女性が単身訪ねてきた。クリームヒルトは自分の娘だから返して欲しいと懇願されたという。その女性の特徴は、美馬君がもってきたサヴァ夫人の写真と完全に一致する」
あたしはショックを受けた。
やっぱり、二人は姉弟なんだっ!!

「この時、グラナート夫妻は彼らが赤いモルダウの血筋だと知らなかったため、可愛がっていたクリームヒルトを手放すことが忍びなく、悩んだ結果、このままクリームヒルトを育て、ゆくゆく彼女を後継者にしたいと言った。カレルの母親は涙ながらにそれを受け入れ、娘のことは忘れる、金輪際プラハには近づかないと約束した。そして自らの髪をひとふさ切って、誓いのしるしとして残して立ち去ったということだ」
アンドリューが手を挙げる。
「待って。カレルのママンは、どうして娘がグラナート家に引き取られたってわかったの?」
すると、黙って聞いていた薫がいった。
「お前は聖書を読んだことがないのか。モーセ記事だ」
直後、アンドリューは短く叫んだ。
「そういうことだ」
皆がうなずきあう中、あたしの頭の中はクエスチョンマークだらけ。
どういうことなの、だれか教えて!
「まったくわからんという顔だな」
美女丸が心底呆れたという顔をしながらも、教えてくれた、うっう、もつべきものは厳しくても馬鹿真面目な先生ねっ!

美女丸によると、昔々、横暴なエジプト王様は、増えすぎた奴隷であるユダヤ人の人口を少なくしたいと考え、新たに生まれた男の赤ちゃんをすべて殺すように命じた。
そんな中、ある家庭に男の子が生まれた。
とても可愛い男の子。
母親は殺すのがしのびなく、パピルスで包んで、ナイル川のほとりにおいた。
その子の姉に、見守らせて。
そこにやってきたのは、水浴びに来ていたエジプトの王女様。
赤ちゃんの泣き声に王女様は茂みに入り、赤ちゃんを発見。あまりの可愛らしさに王宮に引き取って、我が子として育てたという。
「これが出エジプト記に記されているモーセ誕生の話だ。教養、いや常識だぞ。いいか、わかったか?」
うっ、言い方がきついのよ、傷ついちゃう……。

「つまり」
と美馬がいった。
「カレルの母親は、モルダウのほとりに娘を置いた時、産婆を見張りに残していた。だから娘がグラナート家に引き取られたことを知っていたんだ」
アンドリューがうなずいた。
「わかった。でも、どうして後になって引き取りたいと言ってきたの?」
美馬が、顔を曇らせる。
「結果的に、クリームヒルトはグラナート家に残ったから、サヴァ夫人の目的は不明だ。ただ、娘を引き取りたいと彼女がグラナート家に現れたのは、彼女の夫が死んだ時期とピタリと一致している」
「まさか」
と美女丸が言った。
「娘を使ってグラナート家を脅そうとしたのか?」
場がたちまち静まり返る。
息を吐きながら、美馬はきつく目を閉じた。
「わからない。グーテンロール氏は、金銭の要求は受けなかったと言っている。彼女の目的がなんだったのか……いずれにせよ、カレルの母親はすでに天国だ。憶測で名誉を汚すのはやめよう」
あたしはゾクッとした。
もしかしたら、カレルのお母さんは復讐のために娘をプラハに捨てたのかしらと思って。
だって、もし、プラハ市民の誰かが娘を拾ったら。
復讐をしたい彼女にとって、強力な味方になるわ。
昔「ともにマリア・アンナに報復してください!」と懇願した赤いモルダウの母子は、プラハ市民によって無残に惨殺された。
それを繰り返したくなかったカレルのお母さんは、プラハ市民の中に娘を送り込むことによって、プラハを味方にしようとしたのかもしれない。
「ただ、アンドリュー君が先ほど言ったように、息子にプラハに近づくなと遺言を残したのならば、それは子供達の未来のため以外に考えられない。先祖伝来の怨念を息子の体に彫り込んだことも、娘を手放したことも、今際の際で後悔して亡くなったんだろう」
なんてことだろう。
お母さんの死後、この街で二人は出会って、恋に落ちてしまったんだ。
姉弟だと知らずに。
「僕のせいだ」
うなだれたアンドリューが、白金の髪の間から暗い顔でつぶやいた。
「僕がカレルをこの街に連れて来たから!」

瞬間、クリームヒルトが叫んだ。
高く、高く。
あたしはこんなに悲しい叫び声をこれまで一度だって聞いたことがないような気がした。
クリームヒルトは、号泣しながら頭をもろ手で抱えながら何度も叫ぶと、次にカレルの車椅子をめちゃくちゃに揺らし出した。
それはすさまじい勢いで、あまりの大きな音に、さすがにこれまでどんな手を使って黙らせてのかわからないけれど、看護師さんたちが駆け込んできて、怒りはじめた。
ああ、あっちこっちも大騒ぎ!
「美馬、イツキ、なだめてくれ!」
シャルルの指示に、すばやくイツキが看護師さんたちを追い出し、美馬がクリームヒルトを抑える!
見事な連携プレーに、ひとまず場はしずまった、かのように見えた。
けれど。
「痛っ!」
美馬が叫んだ。クリームヒルトが抑えようとした彼の手を噛んだようだった。
助けにくわわった美女丸は顎を蹴っ飛ばされ、アンドリューは部屋の反対側まで羽のように突き飛ばされてしまった。
ひえっ、もうこうなったら獣ねっ、誰も止められないわっ。

その時だった。
薫が、慌てるあたしの横をすっと通り過ぎて、クリームヒルトのそばにいって、暴れる彼女のほおを思いっきり平手打ちしたのだった!
パアンという乾いた音が上がる。
「このバカ女。うるさい。黙れ」
クリームヒルトは殴られたほおに手をあて、目をひんむいて、薫を見上げた。
一瞬何が起きたのかわからないという顔をした。

しかし、直後に、絶叫した。
一方の薫は日本語のみ。美馬が通訳に立った。
「あんたに何がわかるのよ!!  私はカレルが好きなの。彼と燃えるような恋がしたいと思っていたのよ。それなのに弟だなんて、こんな冗談がある!?   私の絶望があんたにわかるっていうの!?」
「ああ、わからんね。ヒステリー女」
ああ、なんて好戦的な言葉。
案の定、クリームヒルトは仁王のような顔になった。
ほおが真っ赤になっているのが、さらに迫力倍増!
「なんですって!?   もう一度言ってごらんなさいよ!!」
薫は顎を高くあげ、クリームヒルトを持ち前の三白眼で強烈に見下ろした。
「何度でも言ってやるよ。自己陶酔のヒステリー女だって言ったんだよ。燃えるような恋愛がしたかった? なのに弟だってわかって絶望した? それぐらいで絶望する程度の恋なら、すぐに燃えかすになるさ。だったらやめちまえ」

何を思ったのか、薫は兄上の元へ行き、彼の胸をパンと叩いた。
「これはあたしの兄貴。ついでにあたしの恋人だ」
クリームヒルトの目が、みるみる見開かれていった。
「兄貴は死刑になったんだ。わかるか? 兄貴の死体を目の前に突き出されたんだ。あたしは倒れた。心臓が破裂したんだってさ。そこのアルディ大先生が手術してくれたからこうして生きてるけど、本当なら今頃天国さ。よかったら傷跡を見せてやろうか?」
今にもブラウスを脱いでしまいそうな勢いで、自らの襟元を掴んだ薫に迫って来られて、クリームヒルトは、首を素早く振る。
「フン!」
薫は、服から手を離して丸く拳にして腰にあてがい、胸を張った。
「兄貴が死刑になって、あたしが絶望しなかったと思うか? したさ。腹の底からね。だが、あたしは生き返った。目が覚めた時、隣のベッドでは兄貴が眠っていた。規則正しい寝息を立ててね。その顔を見てどれだけ泣いたかしれない。でもね、あのまま二人とも死んでいたとしても、あたしは後悔しなかったよ」
ひっ!?
何をいうの!
おかしくなっちゃったんだろうかと心配するあたしの前で、薫はきっぱりといった。
「どんなときもあたしは兄さんが好きだ。あたしに、他の生き方はない」
クリームヒルトを見つめる茶色の瞳は、たぎるように熱く、そして美しかった。
あたしは、胸がつまった。
今までのいろいろなことが思い出されて言葉にならない。
恋って永遠。
心からそう思った。

クリームヒルトは、小ネズミのように震えて車椅子にすがりつきながら、その場に座り込んだ。
兄上は、彫りの深い顔に悲しげな翳を浮かべながら薫のそばに行き、彼女の頭を後ろから拳骨で軽く小突いた。
「こら、口がすぎるぞ」
薫は口を尖らせてそっぽをむき、兄上は苦笑しながら、言葉もなくガタガタと震えるクリームヒルトの元にいき、彼女の前に跪いて、その体を支えながら立ち上がらせた。
思慮深い声で、優しく語りかける。
アンドリューの通訳によると、
「妹が言いすぎてすまないね。あれでも君のことを心配しているんだ。ただ、不器用でああいう言い方しかできないんだ。許してやってほしい。僕たちで力になれることがあれば、なんでもするから、言ってくれ」
だったの。
うーん、兄上は優しい!
それと薫もね。
あたしは、不機嫌そうに顔を背ける薫を見ながら、変わっていないなと思った。
昔から、同情しやすくて、そのくせに気持ちをちゃんと表現できないのよ。
かわいいんだから、くすっ。

その時、ドアが開いて、カークが顔を見せたのだった。
「お待たせ、プラハ警察のことを調べてきたよ」
カークも無事だったのね。
よかった!
シャルルがすぐさま訊ねる。
「どうだった?」
傷一つ負っていない様子のカークは、シャルルのベッドのそばに行くと、頭をかきながら答えた。
「明日の夜、王立劇場はオペラの予定だったんだけど、急遽キャンセルされている。しかも、周辺の3ブロックにまで立ち入り禁止命令が出ることになるみたいだ。まるでサミットクラスの警戒になるってもっぱらの噂だよ」
青灰色の瞳をきらっと光らせて、シャルルはカークを睨む。
「突破できそうか?」
「まあ、なんとか」
カークはニヤッと笑う。
「どんな計画にも穴がある。所詮は人間の作った計画だ。そうだろ、シャルル?」
余裕を見せるカークに、シャルルは、苦虫を噛み潰したような顔で笑うと、天を仰いでしずかに目を閉じた。
「では明日の夜九時、王立劇場へ向かう。それまでは好きにしてくれ。解散」





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